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IPA プロジェクトマネージャ試験に合格しました

令和2年度のプロジェクトマネージャ試験に合格しました。
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前回(平成31年度)のリベンジが果たせました。
IPA プロマネ落ちました - the invention of t88
例によって、学習方法やコツについてまとめたいと思います。

プロジェクトマネージャ試験とは

システム開発計画を円滑に運営する責任者、いわゆる(役割としての)プロジェクトマネージャを対象者とした国家試験である。
-- 中略 --
プロジェクトマネージャの社会的な需要は高く、ITPro(日経BP)の調査では、「技術職の社員に取らせたいIT資格」として2006年版以降毎年第1位となっており[1]、IT業界の花形資格と言われることも多い。 -wikipedia

システム開発のプロマネに関する国家試験です。会社によっては昇格要件になっているところもあるそうで、それなりに知名度がある資格だと思います。難易度としては、IPAの高度試験の中でも比較的難関なようです。(が個人的にはネスぺの方が大分キツかった。)

参考書

この試験の鉄板、通称みよちゃん本を使いました。
ちょっと暑苦しいですが、解説がしっかりしています。何より過去15年以上の過去問と解説がDLできるのが非常にありがたいです。
参考書はこの本一冊で問題ないと思います。

各パート

試験は、午前1・2、午後1・2の4パートに分かれています。
このうち、午前1は過去2年間で応用情報や高度試験を合格していれば免除されますので、実質的には午前2からのスタートとなる事が多いと思います。

午前2

選択問題で、しかも半分以上は過去に出題された事がある問題なので非常に容易です。下記サイトをひたすら周回して脳に刷り込んでおけばokです。

プロジェクトマネージャ過去問道場|プロジェクトマネージャ試験.com

午後1

プロジェクトに関する記述を読んで、それに関する質問に答える問題です。大問3問から2問を選択します。
問題はほぼ記述式ですが、何か知識がないと答えられない問題は少なく、多くは問題の文章中に答えがあります。個人的には午後1は非常に簡単に感じました。

過去問をさらっと解いてみて余裕そうであれば、午後1の対策に掛ける時間を全て午後2に費やす方が合格に近づくかもしれません。

午後2

この試験最大の鬼門です。
大問2問から1問選択して、問題文の記述に沿って自分の担当したプロジェクトに関する論文を書きます。文字数はトータルで2000字以上。
午後2への対策が合否の鍵を握ると思っていますので、この部分を詳細に説明します。

午後2攻略法

題材となるプロジェクトの具体化

論文を書くにあたっては、題材となるプロジェクトが必要です。
このプロジェクトを予め構想しておく必要があります。この際には、大まかな線表、体制、コストのレベルまで具体化しておくと良いです。また想定される問題に応じてフィットするプロジェクトの形は変わりますので、複数パターン用意しておけると対応力が増します。
何かしらのシステム開発やPM業務に携わった事があれば、実例をマイナチェンジして対応が可能ですが、未経験だと仮想のプロジェクトを1からでっち上げる必要があります。これはかなり困難です。
この場合は、どこからか情報を拾い集める必要があります。幸い、午後1の問題は多種多様なプロジェクトに関する具体的な記述が為されていますので、ここから情報収拾するのが良いのではと思います。

このように題材となるプロジェクトの正常系(何も問題が起きなかったケース)を準備しておいて、これを下地にあとは問題文のテーマに応じてリスクや問題発生を差し込んでいく、という形になります。

試験準備

まずは過去問の問題文と解答例をさらっと見てみて雰囲気を掴みます。その上でなるべく早期に、実際に問題を2時間掛けて解いてみることをオススメします。
解答例をさらっと見ると割とイケそうな気配を感じますが、実際に書いてみるとかなり難しいです。まず2000字以上書くのが肉体的にしんどい...。
これを早めに行うことで合格のために埋めるべきギャップが明確になります。

あとは、ただひたすら過去問を解いていきます。全ての問題で実際に2h掛けて記述するとロスが大きいので、実際に解く / 内容の骨子だけ作成する / 解答例を見るだけ という形で取り組み方に強弱を付けるのが効率的だと思います。何回か実際に解いて骨子が適切に文章として出力できるレベルになったら、あとは骨子作成に留めておいて数をこなすイメージです。

回答の仕方

合格するためには高尚な内容は不要です。一番重要なのは問われている問題に適切に反応することです。設問だけでなく上部の問題文の記述をよく読み、求められている要素を適切に論文に落とし込んでいく必要があります。
試験時の流れとしては、問題文を読み求められている要素を洗い出す。その上で記述内容の骨子を作成する。これらを最初の15~20分程度で行った上で実際に回答を行うと良いと思います。

注意する点

あくまでPMというロールなので、実際に自分で手を動かしたような記述はマズイです。何らかの対策は必ずプロジェクトメンバへ指示する、結果をウォッチする、というスタンスで。

さいごに

午後2の論文の対策・回答がかなり苦行なので、ひとまず合格ができてよかったです。苦行ではありますが何となくコツが掴めてきたので、引き続きシステムアーキテクトなど挑戦していこうと思います。