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統計検定2級の過去問を徹底分析

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現在、6月の統計検定2級に向けて学習中です。

やはり試験対策の基本は過去問。
ということで、統計検定2級の過去問を分析して出題傾向や勉強すべきポイントを整理しました。

出典はコレ。

日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2016〜2018年]

日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[2016〜2018年]

過去問は直近1回分のみ、公式サイトで無料で公開されてますが、それだけだと少し心許ないです。この本は、過去3年(計6回分)の過去問が収録されていますので、受験される方は購入をおすすめします。

過去3年分の出題内容一覧

過去3年分、計95問の出題内容をズラっと並べました。ここに出ているキーワードは頭に入れておけると良いですね。

試験 内容
2018/11 1 相対度数、箱ひげ図
2018/11 2 相関係数
2018/11 3 変化率、移動平均
2018/11 4 ラスパイレス指数
2018/11 5 標本抽出
2018/11 6 標本抽出
2018/11 7 事象の確率
2018/11 8 正規分布
2018/11 9 二項分布
2018/11 10 標本平均、分散
2018/11 11 歪度、尖度
2018/11 12 母比率の区間推定
2018/11 13 母平均の検定
2018/11 14 等分散の検定
2018/11 15 二項分布
2018/11 16 適合度の検定
2018/11 17 重回帰モデル
2018/11 18 回帰分析の結果
2018/06 1 箱ひげ図
2018/06 2 相関係数
2018/06 3 ローレンツ曲線、ジニ係数
2018/06 4 変化率
2018/06 5 実験計画法
2018/06 6 標本抽出
2018/06 7 事象の確率
2018/06 8 正規分布
2018/06 9 期待値、共分散
2018/06 10 母平均の区間推定
2018/06 11 母比率の区間推定
2018/06 12 母平均の差の検定、分散分析
2018/06 13 第一種、第二種の過信、検出力
2018/06 14 重回帰モデル
2018/06 15 独立性の検定
2018/06 16 等分散の検定
2017/11 1 相対度数
2017/11 2 散布図、単回帰分析
2017/11 3 統計量の計算、箱ひげ図、ヒストグラム、コレログラム
2017/11 4 ラスパイレス指数
2017/11 5 標本抽出
2017/11 6 実験研究と観察研究
2017/11 7 条件付き確率
2017/11 8 確率密度関数
2017/11 9 確率分布
2017/11 10 正規分布
2017/11 11 ポアソン分布
2017/11 12 回帰分析
2017/11 13 母比率の区間推定
2017/11 14 仮説検定
2017/11 15 適合度の検定
2017/11 16 分散分析
2017/06 1 箱ひげ図、ヒストグラム
2017/06 2 相対度数
2017/06 3 時系列データ、コレログラム
2017/06 4 相関係数、回帰分析
2017/06 5 標本抽出
2017/06 6 推定量の分散
2017/06 7 条件付き確率
2017/06 8 事象の確率
2017/06 9 共分散
2017/06 10 カイ二乗分布
2017/06 11 変動係数
2017/06 12 母平均の区間推定、等分散の検定
2017/06 13 独立性の検定
2017/06 14 分散分析
2017/06 15 重回帰分析
2016/11 1 幹葉図
2016/11 2 ヒストグラム
2016/11 3 ヒストグラム、平均値、中央値
2016/11 4 散布図、相関係数
2016/11 5 標本調査
2016/11 6 実験計画
2016/11 7 事象の確率、条件付き確率
2016/11 8 相関係数
2016/11 9 ポアソン分布
2016/11 10 確率変数の特徴
2016/11 11 期待値
2016/11 12 ベルヌーイ分布
2016/11 13 適合度の検定
2016/11 14 対応のあるt検定
2016/11 15 母平均の検定
2016/11 16 単回帰分析
2016/06 1 箱ひげ図、ヒストグラム、散布図
2016/06 2 散布図
2016/06 3 相関係数
2016/06 4 変化率
2016/06 5 時系列データ、回帰モデル
2016/06 6 標本調査
2016/06 7 条件付き確率
2016/06 8 確率変数の特徴
2016/06 9 変動係数
2016/06 10 二項分布
2016/06 11 母平均の区間推定
2016/06 12 検出力
2016/06 13 独立性の検定
2016/06 14 重回帰分析

試験の構成

基本的な構成は似通っています。
各分野ごと数問ずつ出題されます。

①図表の読み取り、指数の計算

グラフや表が提示され、その説明のうちどれが正しいか問われたり、表から作成された正しいグラフはどれか問われたりします。後は、グラフ、表に絡めて基本的な統計量や指数の計算を求められます。
それぞれのグラフ、表、指標についての基本知識を押さえておけば解ける問題が多く、難易度としては低めです。

②標本抽出法などの知識系の問題

標本抽出法や、実験計画などについての説明が示され、正しい説明を選択する問題です。
これも知識として記憶しておけば、それほど難易度は高くありません。

③事象の確率の計算

高校数学で習ったような、確率計算の問題です。
この辺りから難易度が高くなってくる印象。

④確率分布の特徴

ある確率密度関数が与えられ、それの統計量を求める問題などが出題されます。

⑤検定・推定

各種検定、区間推定に関する問題です。

⑥統計ソフトの出力結果の解釈

重回帰分析などの出力結果の説明が提示され、その中から正しいものを選択する問題です。

勉強すべきポイント

グラフ・表・指数

箱ひげ図、ヒストグラムはほぼ毎回のように出題されているので、読み取り方について理解しておく必要があります。特に箱ひげ図は若干込み入っているので要確認。

散布図も頻出です。こちらはグラフ自体というより相関係数に絡めての出題が多いので、相関係数の意味や算出式について理解しておく必要があります。

たまに時系列データに関する出題もあります。コレログラムについて押さえておくと良いでしょう。

ラスパイレス指数も最近よく出てきているので、算出式について理解しておきましょう。

それ以外には、ローレンツ曲線・ジニ係数や幹葉図なんかも出題されてますので軽く目を通しましょう。

知識系の問題

標本抽出法の問題がかなりの確率で出題されています。各抽出法の特徴について理解が必要です。

それ以外では、実験計画法実験研究と観察研究の違いについて出題されています。

確率

確率の加法定理、乗法定理、余事象などの基本的な考え方は前提知識として必要です。条件付き確率もよく出るので、ベイズの定理は覚えておくと良いと思います。

統計量の計算

平均、中央値、分散、歪度、尖度などの統計量の意味、算出方法を押さえておく必要あり。

確率分布

正規分布ポアソン分布二項分布、ベルヌーイ分布などの特徴や統計量について理解しておきたい。また、その知識を適切に使って問題を解く必要があるため、過去問でしっかりと慣れておきたいところです。

検定、推定

母比率、等分散、適合度、独立性の検定・推定などについて理解しておく必要あり。

統計ソフトの出力

回帰分析分散分析の出力結果の意味する事を理解しておく必要があります。

まとめ

統計検定2級の過去問の分析を行い、出題傾向と学習すべき要点についてまとめました。同じ試験を受ける方の参考になれば、と思います。一緒に頑張りましょう。